ストレスを感じたりネガティブな感情を持ったとき、あなたはどうする?
①問題が何かを明確にして、情報を収集し、解決策を考えてそれを実行する。
②運動や買い物、お酒を飲んで気晴らしをしたり、友達に話を聞いてもらう。
③ストレスなんか感じてないし、ネガティブな感情もないやい!と考えるようにする。
①は問題焦点型対処、適応的。②は情動焦点型対処、場合により不適応(暴飲暴食など)。③は抑圧的対処、不適応⇒身体的不調が生じやすくなる。
で、自分の卒論とからめて情動焦点型コーピングと過食について。イライラしたときに食べ過ぎてしまうことがあるのはなぜ?ウォルピは、不安・恐怖反応と拮抗する反応として摂食行動を挙げている。つまり1つの要因として、摂食行為自体が副交感神経を活発にし、リラクセーション効果があるから、と考えられる。
一時的にしろ食べることでリラクセーションが得られるんだったら良いと私は思う。どんなときでも腹ごしらえは必要だし、問題焦点型対処に入る前の段階として落ち着くことは必要。けれど、摂食行動がその問題を
やり過ごすためのコーピングスキルとして頻繁に用いられるようになっちゃうのはいただけない。過食を繰り返せば太ることへの不安が生まれ、それを解消するために自己誘発嘔吐、下剤の乱用、過剰なダイエットといった代償行為が引き続く。ダイエットをすると満腹中枢が働かなくなって、さらに過食がとまんなくなる。こうして、いつのまにか元々の問題からは離れた別の問題ループの中をさまよっちゃうことになる。ダイエットに失敗するということは、こういう観点からすると実はとっても良いことなのだ(健康的に問題のある程の肥満者は別だけど)。